結婚と結婚式:三献の儀の基礎知識
ウェディングの質問
先生、「三献の儀」って、3つの盃で3回飲むんでしょ?それなら「三三三度」じゃないんですか?なんで「三三九度」って言うんですか?
ブライダル研究家
いい質問ですね。確かに、3つの盃で3回ずつ飲むから合計9回飲むという意味で「三三九度」と言います。3回繰り返すという回数と、3×3=9という合計の回数、両方の意味が込められているんですよ。
ウェディングの質問
なるほど。合計で9回飲むから「三三九度」なんですね。でも、一口ずつ3回飲むんですよね?全部飲まなくてもいいんですか?
ブライダル研究家
はい。一口目は盃に口をつける程度、二口目も少しだけ、そして三口目で全て飲み干します。お酒が苦手な人は、口をつけるだけでも大丈夫です。三口で飲み干すというのは、昔の風習の名残なので、無理にする必要はありませんよ。
三献の儀とは。
結婚の儀式、特に神前式で行われる「三献の儀」について説明します。三献の儀は、三つの盃を使って新郎新婦がお神酒を酌み交わす儀式で、「三三九度」とも呼ばれています。この儀式では、新郎新婦が交互に三つの盃で神酒を飲みます。飲み方にも作法があり、一口目は盃に口をつける程度、二口目も同様に軽く口をつけ、三口目で全て飲み干します。しかし、お酒が苦手な方は、無理に飲み干さずに口をつけるだけでも構いません。
三献の儀とは
三献の儀は、日本の古くからの言い伝えに基づいた結婚式、神前式で執り行われる大切な儀式です。これは新郎新婦が三つの盃を用いてお神酒を酌み交わすことで、夫婦としての誓いを神様に伝える神聖な儀式です。別名で「三三九度」とも呼ばれており、これは三つの盃を用い、それぞれ三度ずつ、合わせて九度お神酒を飲むことに由来しています。日本では古来より九という数字は「白」という字から連想されるように、汚れのない清浄さを表し、陽の数字で最大の奇数であることから大変めでたい数字とされています。このことから、九という数字は永遠の繋がりを意味し、夫婦として末永く共に歩むことを象徴しているのです。
三献の儀で用いられる三つの盃にもそれぞれ意味があり、小さな盃から順に「一の盃(ちいさく)」、「二の盃(なかさく)」、「三の盃(おおさく)」と呼ばれています。これらは、「小さいものから大きなものへ、少しずつ幸せが積み重なるように」という願いが込められています。また、一の盃は「過去」、二の盃は「現在」、三の盃は「未来」を表し、過去から現在、そして未来へと永遠に続く夫婦の繋がりを象徴しているとも言われています。
三献の儀は、ただ形式的に行うものではありません。お神酒を酌み交わすことで、二人は永遠の愛と固い絆を神々に誓い、これから始まる夫婦生活への祝福を願うのです。この儀式を通して、二人は夫婦としての自覚を新たにし、共に支え合い、幸せな家庭を築いていく決意を固めるのです。古くからの伝統と意味が込められた三献の儀は、日本の結婚式において欠かすことのできない、夫婦の門出を祝う神聖な儀式と言えるでしょう。
儀式名 | 別名 | 概要 | 意味 | 盃 |
---|---|---|---|---|
三献の儀 | 三三九度 | 新郎新婦が三つの盃を用いてお神酒を酌み交わす儀式 | 夫婦としての誓いを神様に伝える神聖な儀式。永遠の繋がりを意味し、夫婦として末永く共に歩むことを象徴 | 一の盃(ちいさく)、二の盃(なかさく)、三の盃(おおさく) 小さいものから大きなものへ、少しずつ幸せが積み重なるようにとの願いが込められている。 一の盃:過去、二の盃:現在、三の盃:未来 |
三献の儀の作法
三献の儀は、日本の伝統的な結婚式において重要な儀式の一つです。新郎新婦が小、中、大の三つの盃で神酒を酌み交わすことで、夫婦の契りを固め、末永い幸せを祈願する意味が込められています。この儀式では、三つの盃を用いること、そして三回繰り返すことに大きな意味があります。
まず、三つの盃はそれぞれ「小盃」「中盃」「大盃」と呼ばれ、これらは「一の盃」「二の盃」「三の盃」とも呼ばれます。新郎新婦は、この三つの盃で神酒を酌み交わすことで、二人の縁が徐々に深まり、堅固なものとなることを象徴しています。
次に、三回繰り返す作法にも大切な意味があります。最初の三献は、新郎から小盃、新婦が中盃、新郎が大盃という順で、お互いに相手を尊重し合いながら盃を交わします。二回目の三献は、新婦が小盃から始め、同様の順で進みます。最後の三献も同様に、新郎新婦が交互に盃を交わします。この三回の繰り返しは、夫婦の絆を深めるだけでなく、両家の親族一同との繋がりを強める意味も持っています。
神酒を飲む際は、一口目は盃に口をつける程度、二口目も同様に軽く口をつけ、三口目で飲み干します。これは、神様からの恵みを少しずつ体内に取り込み、感謝の気持ちを表す作法です。しかし、お酒が苦手な方や体質的に飲めない方は、無理に飲み干す必要はありません。口をつけるだけでも作法としては問題ありませんので、ご自身の体調に合わせて行いましょう。式の最中は、介添え人が丁寧に作法を説明し、サポートしてくれる場合がほとんどですので、安心して儀式に臨むことができます。
三献の儀 | 意味 | 詳細 |
---|---|---|
三つの盃 | 夫婦の契りを固め、末永い幸せを祈願 | 小盃、中盃、大盃(一の盃、二の盃、三の盃) 二人の縁が徐々に深まり、堅固なものとなることを象徴 |
三回の繰り返し | 夫婦の絆を深め、両家の親族一同との繋がりを強める | 1回目:新郎(小)→新婦(中)→新郎(大) 2回目:新婦(小)→新郎(中)→新婦(大) 3回目:新郎(小)→新婦(中)→新郎(大) お互いを尊重し合いながら盃を交わす |
飲み方 | 神様からの恵みを少しずつ体内に取り込み、感謝の気持ちを表す | 一口目:軽く口をつける 二口目:軽く口をつける 三口目:飲み干す お酒が苦手な方や体質的に飲めない方は、口をつけるだけでも良い |
介添え | 式の最中のサポート | 作法の説明、サポート |
三献の儀の意味
三献の儀は、結婚式において新郎新婦が三つの盃で神酒を飲み交わす儀式です。これは、単に飲み物を口にする行為ではなく、夫婦としての誓いを神前に奉告し、絆を固める神聖な儀式です。三つの盃にはそれぞれ特別な意味合いが込められており、古くから受け継がれてきた伝統と格式が凝縮されています。
まず、一の盃は「誓いの盃」と呼ばれます。この盃を交わすことで、二人は夫婦となることを神前に誓い、永遠に共に歩む決意を表明します。静かに神酒を口に含む姿は、これから始まる夫婦生活への真摯な姿勢を表していると言えるでしょう。
次に、二の盃は「契りの盃」です。これは、夫婦としての永遠の契りを結び、固く結ばれた縁を象徴しています。二人の間には、目には見えない強い絆が生まれ、共に喜び、共に悲しみを分かち合う夫婦としての関係性を確かめ合います。
そして、三の盃は「感謝の盃」です。これまでの感謝の思いを神様に捧げるとともに、これから始まる新たな人生の門出を祝福していただきます。この盃には、これまで二人を支えてくれた家族や友人、そしてこれからの人生を見守ってくださる全ての人々への感謝の気持ちが込められています。
このように、三献の儀は単なる儀式ではなく、夫婦としての自覚を高め、絆を深める大切な機会です。また、参列者に見守られながら儀式を行うことで、祝福を受け、新たな門出を祝う意味合いも持っています。古来より伝わる日本の伝統文化に触れるとともに、夫婦としての第一歩を踏み出す、非常に意義深い儀式と言えるでしょう。
盃 | 名称 | 意味合い |
---|---|---|
一の盃 | 誓いの盃 | 夫婦となることを神前に誓い、永遠に共に歩む決意を表明 |
二の盃 | 契りの盃 | 夫婦としての永遠の契りを結び、固く結ばれた縁を象徴 |
三の盃 | 感謝の盃 | これまでの感謝の思いを神様に捧げ、新たな人生の門出を祝福 |
三献の儀と地域性
結婚の儀式の中でも、三献の儀は夫婦の契りを交わす大切な儀式です。三つの盃でお酒を酌み交わすことで、二人は永遠の愛を誓い合います。この儀式は全国各地で行われていますが、土地によって作法や呼び名に違いが見られることがあります。
よく知られている呼び名の一つに「三三九度」があります。これは、三つの盃を三度ずつ、合わせて九度飲むことから来ています。小さな盃を三度重ねて、それぞれに口をつけることで、夫婦の結びつきを強めるとされています。この三三九度の呼び名は広く知られていますが、地域によっては別の呼び名が使われることもあります。例えば、関東の一部では「三三九度」ではなく、単に「三献」と呼ばれることもありますし、他の地域では、さらに別の呼び名で呼ばれることもあるのです。
盃の数や飲み方にも地域差があります。三つの盃ではなく、二つの盃や、あるいはもっと多くの盃を使う地域もあります。また、飲み方にも違いがあり、一口ずつ飲む地域もあれば、三口に分けて飲む地域もあります。さらに、お酒の種類も、日本酒だけでなく、地域によっては白酒や、その土地特有のお酒を使う場合もあるのです。
呼び名や作法に違いはあっても、三献の儀が持つ意味合いは変わりません。それは、夫婦が永遠の愛を誓い合う神聖な儀式であるということです。結婚式を挙げる際には、その土地の風習や神社、あるいは式場の作法を事前に確認しておくことが大切です。そうすることで、その土地の文化に触れ、より深い意味を持つ結婚式を挙げることができるでしょう。日本の伝統と文化に触れることで、二人の門出をより一層特別なものにすることができるはずです。
項目 | 詳細 |
---|---|
三献の儀の意義 | 夫婦の契りを交わす大切な儀式であり、永遠の愛を誓い合う神聖な儀式 |
三三九度 | 三つの盃を三度ずつ、合わせて九度飲む儀式。地域によっては単に「三献」とも呼ばれる |
地域差 | 盃の数、飲み方、お酒の種類などが異なる |
結婚式の準備 | その土地の風習や神社、式場の作法を事前に確認することで、より深い意味を持つ結婚式を挙げることができる |
まとめ
三献の儀は、日本の伝統的な結婚式、特に神前式において欠かすことのできない儀式です。これは、新郎新婦が三つの盃を用いてお神酒を酌み交わし、夫婦の契りを神々に誓う神聖な儀式です。
三つの盃には、それぞれ特別な意味が込められています。一つ目の盃は「誓いの盃」と呼ばれ、夫婦となることを誓い合います。二つ目の盃は「契りの盃」と呼ばれ、永遠の愛と絆を固く結びます。そして三つ目の盃は「感謝の盃」と呼ばれ、これまで育ててくれた両親や、見守ってくれる親族、友人への感謝の気持ちを込めて飲み干します。
お神酒を酌み交わすという行為には、単なるお酒のやり取り以上の深い意味合いが含まれています。お神酒は神様への捧げ物であり、それを共に飲むことで、神様の御前で夫婦の契りを交わし、永遠の絆を誓うという意味を持つのです。
お酒に弱い方や、全く飲めない方でも心配はいりません。口をつけるだけでも作法としては問題ありません。大切なのは、儀式に込められた意味を理解し、敬意を持って参加することです。
三献の儀の具体的な流れは地域や神社によって多少異なる場合があります。結婚式を挙げる際には、事前に神社や式場の方に確認しておくと安心です。
三献の儀は、日本の伝統と文化に触れる貴重な機会でもあります。古来より受け継がれてきた美しい儀式を通して、新たな門出を祝い、二人の未来への希望と幸福を祈る、感動的な時間となるでしょう。
盃 | 名称 | 意味 |
---|---|---|
一つ目 | 誓いの盃 | 夫婦となることを誓い合う |
二つ目 | 契りの盃 | 永遠の愛と絆を固く結ぶ |
三つ目 | 感謝の盃 | 両親、親族、友人への感謝 |
その他
- 酌み交わすお神酒は神様への捧げ物であり、それを共に飲むことで神様の御前で夫婦の契りを交わし、永遠の絆を誓うという意味を持つ
- お酒が飲めない方は口をつけるだけでも良い
- 具体的な流れは地域や神社によって異なる場合があるため、事前に確認するのが望ましい