ブートニエール:男の装いを彩る小さな花

ブートニエール:男の装いを彩る小さな花

ウェディングの質問

先生、「ブートニエール」ってよく聞きますが、結婚式の時に男性が付けている花のことですよね?

ブライダル研究家

そうだね。結婚式で新郎がよく付けている花飾りのことを「ブートニエール」と言うよ。フランス語で「ボタン穴」という意味で、元々は上着の襟にあるボタン穴に花を挿していたことに由来するんだ。

ウェディングの質問

なるほど。じゃあ、ボタン穴がない服の場合はどうするんですか?

ブライダル研究家

最近はボタン穴がなくても、襟にピンで留めて飾る場合も多いね。飾りとして定着しているから、ボタン穴の有無はあまり気にしなくて良いよ。今では、襟に挿す花自体をブートニエールと呼ぶことも多いんだよ。

ブートニエールとは。

男性の正装の上着の襟にあるボタン穴、またはその穴に挿す花のことを「ブートニエール」といいます。襟穴のことを「フラワーホール」とも呼びます。普段着の上着の襟にも、穴が開いていない飾りだけのボタン穴がよく見られます。「ブートニエール」という言葉は、もともとはフランス語で「ボタン穴」という意味で、英語でもボタン穴に挿す飾り花という意味で使われています。

ブートニエールの由来

ブートニエールの由来

襟元に彩りを添える小さな花飾り、ブートニエールの歴史は古く、中世ヨーロッパまで遡ります。 当時、騎士たちは戦場へと赴く際に、愛する女性から贈られた花を鎧のボタン穴に挿し、無事に帰ることを願ったと言われています。この風習が時代を経て変化し、現代のブートニエールの原型となりました。「ブートニエール」という言葉自体はフランス語で「ボタン穴」を意味し、元々は上着の襟にあるボタン穴に花を挿していたことに由来します。

現代において、ブートニエールは結婚式や祝賀会、公式の場など、特別な場面で男性の正装を華やかに演出する重要な装飾品として定着しています。 主にタキシードやスーツの左側の襟に付けられますが、これは心臓に近い位置に花を飾ることで、贈り主の愛情や幸運を身につけると考えられていた名残です。

ブートニエールに使用される花は、白やピンクなどの明るい色のものが一般的で、バラやカーネーション、蘭などが好まれます。 花の種類によって意味合いが異なり、例えば白いバラは「純潔」や「尊敬」を、赤いバラは「愛情」や「情熱」を表します。新郎の場合は、新婦のブーケに使用されている花と同じ種類の花をブートニエールに用いることが多く、二人の一体感を象徴する美しい演出となっています。

小さな花飾りですが、ブートニエールは男性の装いに華やかさと上品さを加え、特別な日をより一層輝かせる力を持っています。 服装や場に合わせた花選びをすることで、個性を表現し、洗練された印象を与えることができます。ブートニエールを身につけることで、古来より続く伝統と、大切な人への想いを胸に、特別な一日を過ごすことができるでしょう。

項目 内容
歴史 中世ヨーロッパの騎士が、愛する女性から贈られた花を鎧のボタン穴に挿し、無事に帰ることを願ったことが起源。
語源 フランス語で「ボタン穴」の意味。元々は上着の襟のボタン穴に花を挿していたことに由来。
現代での役割 結婚式や祝賀会、公式の場など、特別な場面で男性の正装を華やかに演出する装飾品。
着用位置 タキシードやスーツの左側の襟(心臓に近い位置)。贈り主の愛情や幸運を身につけると考えられていた名残。
使用される花 白やピンクなどの明るい色のもの(バラ、カーネーション、蘭など)が一般的。花の種類によって意味合いが異なる。
新郎のブートニエール 新婦のブーケと同じ種類の花を用いることが多い。二人の一体感を象徴する演出。
効果 男性の装いに華やかさと上品さを加え、特別な日をより一層輝かせる。服装や場に合わせた花選びで個性を表現し、洗練された印象を与える。

ブートニエールの種類

ブートニエールの種類

胸元に彩りを添える小さな花飾り、ブートニエール。 結婚式では新郎の正装に欠かせないものとして、また、華やかな場に出席する際の男性のお洒落としても親しまれています。その種類は実に様々で、装いや場にふさわしいものを選ぶことが大切です。

ブートニエールに使われる花の種類は多岐に渡ります。 定番として人気が高いのは、気品あふれる薔薇や、可愛らしいカーネーション、そして華やかで存在感のある蘭などです。特に薔薇は、色や形も豊富で、様々な印象を与えてくれます。純白の薔薇は純粋さや誠実さを、赤い薔薇は情熱的な愛を、ピンクの薔薇は上品な優しさを表現してくれます。カーネーションは、母の日の贈り物としても馴染み深い花ですが、小ぶりで可愛らしい印象を与えてくれるため、ブートニエールにもよく使われます。蘭は、そのエキゾチックな雰囲気で、特別な日の装いをより一層引き立ててくれます。

新郎のブートニエールは、新婦が持つ花束、つまりブーケと同じ種類の花を使うことが多いです。これは、二人の一体感を表すためです。新婦のブーケに使われている花の一部を、新郎の胸元にも飾ることで、二人の調和のとれた姿を演出することができます。

ブートニエールには、生花だけでなく、造花や、特殊な加工を施して長持ちするようにした保存用の花を使うこともできます。生花は、みずみずしい美しさが魅力ですが、時間の経過と共に萎れてしまう可能性があります。一方、造花や保存用の花であれば、形が崩れたり萎れたりする心配がなく、結婚式の間ずっと美しい状態を保つことができます。また、生花では表現できない色や形を楽しむことも可能です。

最近では、従来の花だけでなく、羽根やリボンなどを組み合わせた、個性的なデザインのブートニエールも人気を集めています。素材や色の組み合わせによって、様々な雰囲気を演出することができます。自分らしさを表現したい方や、他の人とは少し違った装いをしたい方におすすめです。ブートニエール選び一つで、お洒落の幅は大きく広がります。式典の雰囲気や、自身の服装に合わせて、最適なブートニエールを選び、胸元を華やかに飾りましょう。

項目 詳細
役割 新郎の正装に必須。男性のおしゃれとしても利用。
種類 薔薇、カーネーション、蘭など。薔薇は色で印象が変わる(白:純粋、赤:情熱、ピンク:上品)。
新郎のブートニエール 新婦のブーケと同じ花を使うことが多い(二人の一体感を表現)。
素材 生花、造花、保存用花。造花・保存用花は長持ちし、多様なデザインが可能。
最近の傾向 羽根やリボンなどを使った個性的なデザインも人気。

ブートニエールの付け方

ブートニエールの付け方

祝いの席で男性の正装に華を添えるブートニエール。その小さな花は、新郎のみならず、結婚式に列席する男性ゲストの胸元にも、洗練された雰囲気を醸し出します。しかし、このブートニエール、ただ付けるだけではもったいない。正しく付けることで、装いはより一層引き立ち、お祝いの気持ちも一層高まるものです。

ブートニエールを付ける位置は、ジャケットの左側の襟です。多くのジャケットには、ブートニエールのために小さな穴が開いています。この穴に、ブートニエールの茎を差し込み、裏側で固定します。もし穴が開いていない場合は、心配はいりません。ブートニエール専用のピンを使い、襟に留めれば大丈夫です。ピンを使う際は、針をしっかりと留め、落ちないように注意しましょう。

ブートニエールを付ける角度にも気を配りましょう。襟のラインと平行になるように付けるのが基本です。斜めに傾いていたり、上向きや下向きになっていると、ちぐはぐな印象を与えてしまいます。まるで襟の一部であるかのように、自然な形で収まっているのが理想です。

さらに、花が安定するように茎を固定することも大切です。せっかく綺麗に付けても、花がぐらぐらと揺れていたり、すぐに落ちてしまっては台無しです。襟の裏側で茎をしっかりと固定し、安定させましょう。茎が長すぎる場合は、折り曲げたり、切ったりして調整すると良いでしょう。

もし、自分で付けるのが難しいと感じたら、周りの人に手伝ってもらいましょう。結婚式場であれば、スタッフに頼むこともできます。慣れない作業で手間取るよりも、誰かに手伝ってもらう方が確実です。正しく付けられたブートニエールは、男性の装いを格上げし、上品な印象を与えます。小さな花ですが、その存在感は大きく、お祝いの席にふさわしい華やかさを添えてくれることでしょう。

項目 詳細
位置 ジャケットの左側の襟(ブートニエール用の穴があればそこに差し込む)
角度 襟のラインと平行
固定方法 茎を襟の裏側でしっかりと固定(穴がない場合はピンを使用。茎が長い場合は調整)
その他
  • 自分で付けるのが難しい場合は、周りの人や式場スタッフに手伝ってもらう
  • 正しく付けられたブートニエールは、男性の装いを格上げし上品な印象を与える

ブートニエールを選ぶ際の注意点

ブートニエールを選ぶ際の注意点

襟元に彩りを添えるブートニエールは、新郎の装いを引き立てる大切な要素です。ブートニエール選びひとつで、全体の印象が大きく変わってきます。

まず服装との調和を考えましょう。濃い色の礼服には、白やクリーム色など明るい色の花を選ぶと映えます。逆に明るい色の礼服には、濃い色や中間色の花がおすすめです。柄物の礼服には、柄に使われている色味の花を選ぶと統一感が生まれます。

シャツとの組み合わせも重要です。白いシャツにはどんな色の花も合いますが、色付きのシャツの場合は、同系色もしくは補色の花を選ぶと洗練された印象になります。ネクタイを着用する場合は、ネクタイの色や柄とのバランスも考慮しましょう。例えば、ストライプのネクタイには、一色のシンプルな花、柄物のネクタイには、小ぶりで控えめな花が調和しやすいです。

花の大きさにも注意が必要です。大きすぎる花はバランスが悪く、派手な印象を与えてしまいます。小ぶりで上品な花を選ぶことで、洗練された雰囲気を演出できます。また、香りの強い花は、食事の席ではふさわしくありません。周囲の人への配慮として、香りの控えめな花を選びましょう。

結婚式では、新婦のブーケとの調和も大切です。ブーケに使われている花の一部をブートニエールに取り入れると、統一感が生まれ、より華やかな印象になります。例えば、新婦のブーケがピンクのバラと白いカスミソウなら、新郎のブートニエールにはピンクのバラを1輪、もしくはカスミソウを添える、といった具合です。

ブートニエールは、小さな花ですが、新郎の個性を表現できる大切なアイテムです。服装とのバランス、新婦のブーケとの調和を踏まえ、慎重に選びましょう。きっと素敵な一日をさらに輝かせてくれるでしょう。

項目 詳細
服装との調和
  • 濃い色の礼服:白やクリーム色など明るい色の花
  • 明るい色の礼服:濃い色や中間色の花
  • 柄物の礼服:柄に使われている色味の花
シャツとの組み合わせ
  • 白いシャツ:どんな色の花も合う
  • 色付きのシャツ:同系色もしくは補色の花
ネクタイとの組み合わせ
  • ストライプのネクタイ:一色のシンプルな花
  • 柄物のネクタイ:小ぶりで控えめな花
花の大きさ 小ぶりで上品な花
花の香り 香りの控えめな花
新婦のブーケとの調和 ブーケに使われている花の一部を取り入れる

ブートニエールで個性を演出

ブートニエールで個性を演出

胸元に飾る小さな花飾り、ブートニエール。結婚式では新郎の正装に欠かせないものですが、実は新郎の魅力を引き立てるだけでなく、個性も表現できる大切な装いのひとつです。

新郎らしい装いを演出するためには、まず花選びが大切です。自分の好きな花を選ぶのはもちろん、花言葉に想いを込めるのも素敵です。例えば、純粋な愛を意味する白百合や、永遠の愛を象徴する薔薇など、花言葉を通して結婚の誓いを表現することができます。

また、花の種類だけでなく、色にもこだわりをもちましょう。普段のスーツスタイルに合わせて落ち着いた色合いにするのも良いですし、披露宴会場の雰囲気に合わせて華やかな色を取り入れるのもおすすめです。

素材にも工夫を凝らすと、より一層個性を演出できます。例えば、緑の葉や実ものを添えてみたり、リボンや羽根といった装飾を加えてみたりすることで、自分らしい世界観を表現できます。

さらに、季節感を意識した花選びも、洗練された印象を与えます。春の桜やチューリップ、夏のひまわり、秋の紅葉、冬のポインセチアなど、季節の花を取り入れることで、祝いの場に華を添えるとともに、季節の移ろいを感じさせることができます。

ブートニエールは、新郎の個性を引き立てる小さな演出です。花の種類や色、素材、そして季節感にこだわって、自分らしいブートニエールで特別な日を彩りましょう。小さな花が、あなたの胸元で、そして記憶の中で、永遠に輝き続けることでしょう。

ポイント 詳細
花選び 好きな花、花言葉で想いを込める(例:白百合、薔薇)、結婚の誓いを表現
色のこだわり スーツスタイル、披露宴会場の雰囲気に合わせる
素材の工夫 緑の葉、実もの、リボン、羽根などで個性を演出
季節感 桜、チューリップ、ひまわり、紅葉、ポインセチアなど季節の花を取り入れる