和装下着を紐解く
ウェディングの質問
先生、「和装下着」って、結婚式に着る着物の中に着る下着のことですよね?どんな種類があるんですか?
ブライダル研究家
そうだよ。着物の中に着る下着で、長襦袢や半襦袢、肌着、替え衿、腰巻き、裾よけ、東スカート、ステテコ、和装ブラジャー、和装ショーツ、着物スリップなど、色々な種類があるね。男性の場合はV首のシャツやステテコが多いかな。
ウェディングの質問
そんなにたくさん種類があるんですね!結婚式の時に着る着物と、普段着る着物で、下着の種類は変わるんですか?
ブライダル研究家
着物によって変わることもあるけれど、基本的には同じだよ。ただ、結婚式のような特別な場では、よりフォーマルな着物に合った下着を選ぶ必要があるね。肌着などは自分のものを用意することが多いから、着物に合わせて選んでみよう。
和装下着とは。
着物のための肌着について説明します。着物には様々な種類の下着があり、長い襦袢、半分の長さの襦袢、肌に直接着る襦袢、襟だけを交換できる替え襟、腰に巻く腰巻き、裾を守るための裾除け、東スカートと呼ばれる巻きスカートのようなもの、ステテコ、着物用のブラジャーやショーツ、肌着と裾除けが一体になった着物スリップなどがあります。これらの下着は、個人の好みや季節に合わせて着ることが出来ます。男性用の着物下着としては、Vネックのシャツやステテコなどがあります。肌に直接触れる下着は、自分で用意する必要があります。
和装下着の種類
着物を美しく、そして快適にまとうためには、着物そのものだけでなく、和装下着選びも大切です。和装下着は種類が豊富で、それぞれに役割があります。着物と肌着の間に着る長襦袢は、着物の滑りを良くし、汗や汚れから着物本体を守る役割を果たします。長襦袢を着ることで、着物生地の擦り切れを防ぎ、長く美しく保つことができます。また、肌着に直接触れることで、着物の着心地も向上します。長襦袢には袖の長いものと短いものがあり、季節や着物に合わせて選びます。
半襦袢は、長襦袢を簡略化したもので、主に夏場などに着られます。長襦袢に比べて袖が短く、涼しく着ることができます。また、洗濯や収納も手軽なため、普段使いに便利です。
肌着は、直接肌に触れる下着です。汗を吸収し、着物の汚れを防ぐとともに、着物を直接肌に触れさせないことで、着物による肌への負担を軽減します。吸湿性や通気性の良い素材を選び、季節に合わせたものを着用しましょう。
替え衿は、長襦袢の衿の部分で、汚れやすいので取り替えられるようになっています。半衿とも呼ばれ、頻繁に取り替えることで清潔感を保つことができます。
腰巻きは、腰回りを保温し、着崩れを防ぎます。寒い時期には特に重宝します。また、腰紐を結ぶ際の締め付けから肌を守る役割もあります。
裾よけは、足さばきを良くし、着物の裾の汚れを防ぎます。足にまとわりつくのを防ぎ、歩きやすくしてくれます。東スカートは、裾よけの一種で、巻きスカートのような形状をしています。
ステテコは、和装用のズボン下で、汗を吸収し、着物のまとわりつきを防ぎます。夏場には特に快適に過ごせるでしょう。
和装ブラジャーは、着物のラインを美しく見せるためのブラジャーです。着物にひびきにくいように工夫されており、美しい着姿を作ります。和装ショーツも同様の目的で着用されます。
着物スリップは、肌着と裾よけが一緒になったもので、着付けの手間を省けます。忙しい時や着付けに慣れていない方にはおすすめです。
このように、和装下着は様々な種類があり、着物や季節、個人の好みに合わせて選ぶことが大切です。適切な和装下着を選ぶことで、着物はより美しく、快適になります。
和装下着 | 役割 |
---|---|
長襦袢 | 着物の滑りを良くする、汗や汚れから着物本体を守る、着物生地の擦り切れを防ぐ、着心地を向上させる |
半襦袢 | 長襦袢の簡略化版、主に夏場などに着る、涼しい、洗濯や収納が手軽 |
肌着 | 汗を吸収する、着物の汚れを防ぐ、着物による肌への負担を軽減する |
替え衿(半衿) | 長襦袢の衿部分、頻繁に取り替えて清潔感を保つ |
腰巻き | 腰回りを保温する、着崩れを防ぐ、腰紐の締め付けから肌を守る |
裾よけ | 足さばきを良くする、着物の裾の汚れを防ぐ |
ステテコ | 汗を吸収する、着物のまとわりつきを防ぐ |
和装ブラジャー・ショーツ | 着物のラインを美しく見せる、美しい着姿を作る |
着物スリップ | 肌着と裾よけが一緒になったもの、着付けの手間を省く |
素材と季節
和装の肌着選びは、季節に合わせた素材選びが大切です。着物姿は美しくあっても、肌着で着心地が大きく変わります。快適な着物生活を送るためには、季節に合った素材の肌着を選び、心地よく過ごすことが重要です。
暑い夏には、通気性と吸水性に優れた麻や綿素材の肌着がおすすめです。麻は、肌にまとわりつくことなく、さらりとした着心地で、汗をかいてもすぐに乾きます。綿もまた、吸水性が高く、柔らかな肌触りで人気です。これらの天然素材は、汗ばむ季節も着物の中を快適に保ち、涼しく過ごすことができます。
寒い冬には、保温性の高い絹や羊毛素材の肌着を選びましょう。絹は、軽く滑らかな肌触りで、保温性にも優れています。羊毛は、暖かく、保湿性も抜群です。着物の中に空気の層を作り、外気を遮断することで、冬の寒さから体を守ります。
静電気が起こりにくい素材を選ぶこともポイントです。静電気は、着物が体にまとわりついたり、埃を寄せ付けたりする原因になります。特に冬は乾燥しやすく静電気が発生しやすいため、静電気防止加工が施された肌着や、綿や絹などの天然素材の肌着を選ぶと良いでしょう。
近年は、吸水速乾性に優れた化学繊維の肌着も人気を集めています。これらの肌着は、汗を素早く吸収し、乾きも早いため、着物の中でも蒸れにくく、快適に過ごせます。また、お手入れが簡単なのも魅力です。
自分の体質や季節、着物の種類に合わせて、最適な肌着を選び、快適な着物生活を楽しみましょう。
季節 | 素材 | 特徴 |
---|---|---|
夏 | 麻 | 通気性、吸水性、速乾性、さらりとした着心地 |
夏 | 綿 | 吸水性、柔らかな肌触り |
冬 | 絹 | 保温性、滑らかな肌触り、軽量 |
冬 | 羊毛 | 保温性、保湿性 |
通年 | 化学繊維 | 吸水速乾性、お手入れが簡単 |
男性の和装下着
和装をする際、男性の下着選びも女性同様に大切です。着物や袴の美しい着姿を保ち、快適に過ごすためには、着物に合った適切な下着を身に着ける必要があります。肌着からステテコまで、素材や形状にこだわって選びましょう。
まず、肌着は着物姿に響かないよう、襟ぐりが深く開いたVネックのものが最適です。着物着用時には襟元から下着が見えないよう配慮することが重要です。肌着の素材は、綿や麻、絹などが一般的です。季節に合わせて、夏は通気性の良い綿や麻素材、冬は保温性の高い絹素材を選び、快適に過ごせるように工夫しましょう。
次に、ステテコは着物や袴のまとわりつきを防ぎ、汗を吸収する役割があります。足捌きを良くし、着崩れを防ぐためにも重要です。素材は肌着と同様に、綿や麻、絹が用いられます。夏は通気性、冬は保温性を重視して素材を選びましょう。ステテコの丈はくるぶし丈が基本ですが、着物や袴の丈に合わせて調整することも可能です。
和装用の下着は、結婚式や成人式など特別な場だけでなく、普段着の着物にも必要です。足袋も忘れずに準備しましょう。足袋は、白か着物に合わせた色を選びます。素材は綿や絹が一般的で、季節や用途に合わせて選びましょう。
着物はデリケートな衣類であるため、直接肌に触れる下着は清潔なものを着用することが大切です。また、レンタル着物であっても、下着は衛生面から基本的に自前で用意するようにしましょう。着物を美しく着こなし、快適に過ごすためにも、和装に適した下着選びは欠かせません。
種類 | 特徴 | 素材 | その他 |
---|---|---|---|
肌着 | 襟ぐりが深く開いたVネック。着物姿に響かない。 | 綿、麻、絹 | 季節に合わせて素材を選ぶ(夏:綿・麻、冬:絹) |
ステテコ | 着物や袴のまとわりつきを防ぎ、汗を吸収。足捌きを良くし、着崩れを防ぐ。 | 綿、麻、絹 | 丈はくるぶし丈が基本。着物や袴の丈に合わせる。季節に合わせて素材を選ぶ(夏:綿・麻、冬:絹) |
足袋 | 白か着物に合わせた色を選ぶ。 | 綿、絹 | 季節や用途に合わせて素材を選ぶ。 |
下着の準備
和装をするにあたって、意外と忘れがちなのが肌着などの準備です。華やかな着物の下に身につけるものだからこそ、しっかりと準備しておきたいものです。肌に直接触れるものなので、清潔さにも気を配り、基本的に自前で用意するようにしましょう。着物一式をレンタルする場合でも、肌着や裾除けなどは自分で用意する必要がある場合がほとんどです。
必要な肌着の種類は、着物の種類や季節、そしてもちろん個人の好みによっても変わってきます。例えば、夏は通気性の良い麻素材の肌襦袢や裾除けを選ぶと快適に過ごせます。冬ならば保温性の高い綿素材のものを選ぶと良いでしょう。また、留袖や振袖など、格の高い着物を着る際には、専用の肌着や裾除けが必要となることもあります。事前に着付けの先生や呉服店に確認しておくと安心です。
どんな肌着が必要なのか分かったら、着付け当日に慌てないよう、事前にきちんと揃えておきましょう。新しい肌着を用意した場合、袖を通す前に一度洗濯することをお勧めします。新品の肌着は糊付けされていることがあり、肌に刺激を与えてしまう可能性があります。一度洗濯することで糊が落ち、肌触りが柔らかくなります。
和装用の肌着は、着物姿を美しく見せるためにも重要な役割を果たします。着物に合った適切な肌着を選ぶことで、着崩れを防ぎ、美しいシルエットを保つことができます。快適に過ごすためにも、そして美しい着物姿を演出するためにも、肌着の準備は抜かりなく行いましょう。
項目 | 詳細 |
---|---|
肌着の準備 | 和装において意外と忘れがちだが、着物下に身につけるものなので重要。基本的に自前で用意する。 |
肌着の種類 | 着物の種類、季節、個人の好みによって異なる。 例:夏は麻素材、冬は綿素材。 留袖や振袖など格の高い着物には専用の肌着が必要な場合も。着付けの先生や呉服店に確認すると安心。 |
肌着の準備時期 | 着付け当日に慌てないよう、事前に準備。新しい肌着は袖を通す前に一度洗濯して糊を落とし、肌触りを柔らかくする。 |
肌着の役割 | 着物姿を美しく見せる、着崩れを防ぐ、美しいシルエットを保つ、快適に過ごす。 |
着心地の良さ
着物は日本の伝統衣装であり、その美しい立ち姿は見る者を魅了します。しかし華やかな着物姿を支えているのは、実は着心地の良い和装下着です。着物姿が美しくても、下着が窮屈だったり、ちくちくしたりすれば、せっかくのお祝いの席も楽しめません。快適な着心地があってこそ、心から着物を楽しむことができるのです。
和装下着を選ぶ際には、まず自分の体型に合ったサイズを選ぶことが大切です。大きすぎると着崩れの原因になり、小さすぎると締め付けられて苦しくなります。身体の線を拾いにくい工夫がされているものや、伸縮性のある素材のものなど、様々な種類がありますので、自分の体型や好みに合わせて選びましょう。
素材にもこだわりたいところです。肌に直接触れるものなので、吸湿性や通気性の良い素材を選ぶと、蒸れを防ぎ、快適に過ごせます。絹や麻、綿などの天然素材は、肌触りが良く、季節を問わず着用できます。また、静電気が起きにくい素材を選ぶのも良いでしょう。
特に、長襦袢と裾よけは着物全体の着心地を左右する重要なアイテムです。長襦袢は着物と肌の間に着るもので、着物の汚れを防ぐだけでなく、着物の滑りを良くし、着崩れを防ぐ役割も果たします。裾よけは、足さばきを良くし、汗や汚れから着物裾を守る役割があります。これらの下着は、着物に合ったサイズや素材のものを選ぶことで、着物姿をより美しく、快適に保つことができます。
自分にぴったりの和装下着を選ぶことで、特別な日をより一層楽しめます。着物本来の美しさを引き立て、快適な着心地を叶える、自分に合った和装下着を見つけましょう。
和装下着の重要性 | ポイント |
---|---|
美しい着物姿と快適な着心地 | 窮屈さや不快感なく、心から着物を楽しむため |
サイズ選び | 体型に合ったサイズで着崩れや締め付けを防ぐ |
素材選び | 吸湿性、通気性の良い素材で蒸れを防ぎ快適に過ごす(絹、麻、綿など) |
長襦袢と裾よけの役割 |
|
まとめ | 自分に合った和装下着で着物本来の美しさと快適な着心地を |
お手入れの方法
和装下着は、丁寧なお手入れをすることで、長く愛用し、袖を通す度に気持ちも新たにすることができます。着物姿を美しく保つためにも、下着のお手入れは欠かせません。素材によって適した洗い方が違いますので、洗濯表示をよく確認しましょう。
絹で仕立てられた和装下着は、その滑らかな肌触りと上品な光沢が魅力です。しかし絹はデリケートな繊維のため、優しく手洗いをするか、専門の業者に乾燥洗いを依頼するのがおすすめです。摩擦による傷みや色落ちを防ぎ、絹本来の風合いを保つことができます。
綿や麻で仕立てられた和装下着は、絹に比べて丈夫なため、家庭用の洗濯機で洗えるものもあります。しかし、濃い色のものは色落ちする可能性がありますので、白いものとは分けて洗いましょう。また、素材によっては縮むことがありますので、洗濯表示をよく確認し、適切な水温で洗いましょう。
どの素材の和装下着にも共通して言えるのは、洗う際に使う洗剤にも気を配ることです。おしゃれ着洗い専用の洗剤は、生地への負担が少なく、色落ちや風合いの変化を抑えてくれます。
洗い終わった後は、すぐに形を整えて陰干ししましょう。直射日光に当てると、色褪せや変色の原因となります。風通しの良い日陰で干すことで、縮みや型崩れを防ぎ、気持ちよく着ることができます。少しの手間をかけることで、和装下着を長く美しく保ち、着物の着心地もより一層良くなります。愛着を持って、こまめなお手入れを心掛けましょう。
素材 | 洗い方 | 注意点 |
---|---|---|
絹 | 優しく手洗いまたは乾燥洗い | 摩擦による傷みや色落ちに注意。専門業者への依頼推奨。 |
綿・麻 | 洗濯機洗い可(素材による) | 濃い色のものは色落ち、縮みに注意。洗濯表示を確認。 |
共通 | おしゃれ着洗い専用洗剤を使用 | 形を整えて陰干し。直射日光を避ける。 |