
幸せを運ぶお菓子、ドラジェサーブの魅力
「ドラジェサーブ」とは、結婚披露宴における演出の一つで、新郎新婦が列席者一人ひとりに、薄い絹織物のようなチュールで包んだ砂糖菓子であるドラジェを手渡すことを指します。ドラジェはアーモンドを砂糖でコーティングしたヨーロッパ、とりわけフランスの伝統菓子であり、幸福の象徴とされています。古くから結婚式や洗礼式、出産祝いなど、おめでたい席で配られてきました。
その愛らしい見た目と、幸せのおすそ分けという意味合いから、近年の日本の結婚式でもドラジェサーブを取り入れる夫婦が増えています。ドラジェサーブは、単なる菓子の配布ではなく、列席者との距離を縮め、感謝の気持ちを伝える特別な時間となります。新郎新婦から直接お祝いの言葉を添えて手渡しすることで、列席者一人ひとりに心温まる思い出を刻むことができます。また、華やかな衣装をまとった新郎新婦が、色とりどりのドラジェを手渡す様子は、写真にも美しく映えます。結婚式の素敵な一場面として、列席者の記憶にも鮮やかに残ることでしょう。
ドラジェの色や包み方、数にも意味があり、例えば白いドラジェは純粋さを、ピンクは愛情を表すと言われています。また、包まれたドラジェの数は奇数であることが縁起が良いとされ、特に「5」は「健康・富・幸福・子孫繁栄・長寿」の五つの幸せを象徴すると言われています。このように、ドラジェには様々な意味が込められており、それらを理解することで、ドラジェサーブがより一層意味深いものとなるでしょう。
ドラジェサーブを行うタイミングは、披露宴の結びの場面や、各テーブルを回る歓談中の時間などが一般的です。列席者へ感謝の気持ちを伝えるとともに、幸せのおすそ分けとしてドラジェを贈ることで、結婚式がより温かく、思い出深いものとなるでしょう。ドラジェサーブは、新郎新婦と列席者との心の距離を縮める、素敵な演出と言えるでしょう。