トラブル

近頃「花嫁怪獣」という言葉を見聞きするようになりました。これは「花嫁」と映画に登場する巨大怪獣を組み合わせた造語で、結婚式の準備中にまるで怪獣のように振る舞ってしまう花嫁のことを指します。かつて結婚式といえば、家族や親族、地域の人々が総出で支え合い、喜びを分かち合う一大行事でした。花嫁は皆の祝福を受けながら、新しい人生の門出を祝っていました。しかし時代は変わり、結婚式のスタイルも多様化しました。インターネット上には様々な情報が溢れ、花嫁が自分自身の理想やこだわりを持つことは当然のこととなりました。そして、その理想やこだわりが時に過剰になり、周囲との摩擦を生むようになってしまったのです。 花嫁怪獣化してしまう原因の一つとして、結婚式の情報過多が挙げられます。様々な結婚情報誌やインターネットサイトで理想の結婚式が紹介され、それらを参考にしながら自分たちも素敵な式にしたいと考えるのは自然なことです。しかし、情報が多すぎるあまり、あれもこれもと詰め込みすぎてしまい、現実との乖離に苦しむ花嫁も少なくありません。また、ソーシャルメディアの普及も花嫁怪獣化を助長していると言えるでしょう。他人の結婚式の華やかな様子を目にする機会が増え、自分もそれ以上に素晴らしい式にしたいというプレッシャーを感じてしまうのです。 さらに、費用負担についても注意が必要です。結婚式には想像以上にお金がかかります。費用を抑えようと努力するあまり、細部にまでこだわりすぎてしまい、周囲に無理な要求をしてしまう花嫁もいます。また、新郎新婦間での認識のずれも問題です。結婚式に対する思い入れの強さに差があると、準備の段階で意見が衝突し、花嫁が一人で抱え込んでしまうケースも少なくありません。新郎や家族とのコミュニケーションを密にすることで、花嫁の負担を軽減し、皆で協力して結婚式を作り上げていくという意識を持つことが大切です。そうすることで、花嫁怪獣化を防ぎ、皆が笑顔で結婚式を迎えられるのではないでしょうか。