ブーケプルズ

花嫁が持つ花束、ブーケ。そこには古くから伝わる美しい言い伝えがあります。 ブーケの起源は中世ヨーロッパの騎士物語まで遡ります。当時、愛する女性に気持ちを伝える手段として、男性は野の花を摘んで花束を作り、贈りました。女性はその花束を受け取ると、結婚の承諾の証として、一輪の花を抜き取り、男性の胸ポケットに挿しました。このやり取りが、現代の結婚式で行われるブーケセレモニーの起源とされています。花束は、男性の純粋な愛と誠実さを、女性が受け入れるかどうかの返事を意味する大切な役割を担っていたのです。 時代が進むにつれ、この風習は変化を遂げ、花束は野の花から、より洗練された美しい花束へと姿を変え、新郎から新婦への贈り物となりました。花束には、愛や祝福の象徴としての意味が込められ、結婚式において欠かせないものとなりました。花嫁が持つ花束は、新郎からの変わらぬ愛の証であり、二人の門出を祝う意味が込められています。 現代の結婚式で行われるブーケセレモニーは、この古くからの言い伝えを現代風にアレンジしたものです。新郎から新婦へ花束が贈られ、新婦がその中から一輪の花を抜き取り、新郎の胸ポケットに挿すという一連の動作は、中世ヨーロッパの騎士と貴婦人の愛の誓いを再現しているかのようです。ブーケセレモニーは、単なる儀式ではなく、二人の愛を確かめ合い、永遠の愛を誓う神聖な時間と言えるでしょう。古くから伝わる伝統を受け継ぎ、現代の結婚式に花を添える、美しく心温まる演出です。 ブーケに込められた意味を知ることで、結婚式がより一層感動的なものとなるでしょう。

花嫁さんが持つ花束、ブーケ。そのブーケを使った素敵な習慣がいくつかあります。その一つに「ブーケプルズ」というものがあります。これは、結婚式の披露宴で行われる、未婚の女性ゲストに向けた演出です。 ブーケプルズは、花嫁さんが持つブーケに何本ものリボンを結びつけ、そのリボンを未婚の女性ゲストに引いてもらう、というものです。リボンは一本だけブーケに繋がっていて、どのリボンがブーケに繋がっているかは誰にもわかりません。ゲストはそれぞれ選んだリボンを、合図とともに一斉に引きます。そして、ブーケに繋がったリボンを引いた人が、ブーケをもらえるのです。 このブーケプルズには、「幸せのおすそ分け」という意味が込められています。ブーケを受け取った人は、次の花嫁になれる、という言い伝えもあるくらいです。花嫁さんの幸せが、ブーケを通してゲストへと繋がっていく、素敵な瞬間と言えるでしょう。 ブーケプルズと似た演出に「ブーケトス」があります。ブーケトスは、花嫁さんがブーケを後ろ向きに投げ、未婚の女性ゲストがそれをキャッチするというもの。しかし、ブーケトスは場合によっては、ブーケが遠くまで飛ばなかったり、ゲスト同士がぶつかって怪我をしてしまう可能性も懸念されます。そのため、近年では、より安全で華やかなブーケプルズの人気が高まっているのです。 ブーケプルズは、参加するゲストにとっても楽しいイベントです。リボンを引く時のドキドキ感や、ブーケを受け取った時の喜びなど、会場全体が一体となって幸せな雰囲気に包まれるでしょう。結婚式の演出の一つとして、取り入れてみてはいかがでしょうか。