供物台

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挙式

結婚式における三方の役割と意味

婚礼の儀で欠かせない三方。これは、神前式において、神様へのお供え物を奉るための大切な道具です。白木の清らかな美しさが際立つ檜で作られることが多く、その四角い形状は、安定と調和を象徴しています。 三方には、折敷と呼ばれる盆の部分と、それを支える台があります。この台には三方に穴が開いており、この特徴的な形状から「三方」という名が付けられました。穴の開いた構造は、神様の領域と私たちの住む世界の繋がりを表現しているとも言われています。まるで神様と私たちを繋ぐ窓のような役割を果たしているかのようです。 三方に載せるお供え物は神饌(しんせん)と呼ばれます。自然の恵みである米、酒、魚、野菜、果物など、感謝の心を込めて丁寧に選りすぐられた品々が捧げられます。これらは、五穀豊穣への感謝と、今後の生活の繁栄を祈る意味が込められています。神饌は、神様への捧げ物であると同時に、神様と人とが同じ食を分かち合うという意味も持っています。 このように、三方は単なる台ではなく、神前式において神聖な意味を持つ重要な役割を担っています。神様への感謝と祈りを込めて捧げられる神饌を載せることで、神様と人との繋がりをより強固なものにすると言えるでしょう。