内祝い

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結婚準備

結婚祝いの半返し、その常識とマナー

結婚の御祝いをいただいた時、お祝いをくださった方へ感謝の気持ちを表すために贈り物をお返しする習慣があります。これを「半返し」と言います。これは、いただいたお祝いの金額のちょうど半分をお返しするという意味ではなく、いただいた金額の大体半分程度の金額の品物をお贈りするという意味です。 古くから日本では、贈り物を受け取った側は相手に借りを作る、つまり恩義を負うと考えられてきました。いただいた金額と同額、もしくはそれ以上の品物をお返しすると、相手に「いただいた金額では足りなかったのでしょうか?」と思わせてしまう可能性があります。また、高額すぎるお返しは相手へ負担をかけてしまうことにもなりかねません。そこで、感謝の気持ちを表しつつも相手に負担をかけすぎない金額の品物、つまりいただいた金額の半額程度の品物をお返しするのが良いとされ、半返しの習慣が根付いたと言われています。 半返しは、単にお返しをするという行為だけでなく、今後もお付き合いを大切にしたいという気持ちを表す重要な意味も持っています。いただいたお祝いの金額や相手との関係性によって、適切なお返しの金額や品物は変わってきます。親しい友人や親族の場合は、少し高めの金額の品物をお返しする場合もありますし、それほど親しくない場合は、いただいた金額の3分の1から半額程度の品物を選ぶ場合もあります。 半返しで大切なのは、いただいたお祝いに対する感謝の気持ちと、今後もお付き合いを大切にしたいという気持ちを伝えることです。そのためにも、相手との関係性や状況を考慮し、贈る相手の好みや生活スタイルに合わせた品物を選ぶことが大切です。 近年では、カタログギフトを贈る場合も増えてきました。カタログギフトであれば、贈る相手が自分の好きな物を選べるため、相手に喜ばれる可能性も高くなります。また、お返しの品物に迷う時間や手間も省けるため、忙しい方にもおすすめです。
結婚準備

結婚内祝い:感謝の気持ちを伝える贈り物

結婚内祝いは、人生における大きな節目である結婚に際し、皆さまからいただいたお祝いに感謝の気持ちを表す贈り物です。新しい人生の門出にあたって、温かいお祝いをいただいた方々へ、心からの感謝を伝える大切な役割を担っています。 特に、結婚式に招待できなかった方からお祝いをいただいた場合や、遠方にお住まいなどの理由で結婚式に出席できなかった方からお祝いをいただいた場合に贈るのが一般的です。結婚式という特別な日に共に祝うことができなかった方々へ、結婚の報告を兼ねて、喜びの気持ちを伝える意味合いも持っています。いただいたお祝いに感謝するだけでなく、これから二人で新しい家庭を築いていく決意を伝える大切な機会でもあります。 内祝いを贈る時期にも目安があります。一般的には、結婚後一ヶ月以内に贈るのが良いとされています。お祝いをいただいてからあまり時間が経ってしまうと、感謝の気持ちが伝わりにくくなってしまう可能性があります。結婚式の準備などで何かと忙しい時期ではありますが、いただいたお祝いにいち早く感謝の気持ちを表すためにも、なるべく早く贈るように心がけましょう。お祝いをいただいた方々へ、感謝の思いとともに、新しい家庭での幸せな門出を報告する大切な贈り物となるでしょう。
披露宴

感謝の気持ちを込めて:引出物

引出物とは、結婚式や披露宴に足を運んでくださったお客様に、感謝の思いを込めて贈る品物のことです。その歴史は古く、室町時代まで遡ります。当時は、宴の席で出された料理を、持ち帰りやすいように折り詰めたものを、お客様にお渡ししていました。これが引出物の始まりと言われています。 「引出物」という名前の由来は、持ち帰る際に、贈り物として持ち帰るための紐を「引いて」持ち帰ったことにあります。つまり、元々は料理を持ち帰る動作そのものを指す言葉でした。時代が進むとともに、持ち帰る料理だけでなく、贈り物そのものを指す言葉へと変化していきました。 室町時代の引出物は、祝いの席で出された料理を、お客様に持ち帰ってもらうことで、喜びを分かち合うという意味がありました。また、お客様をもてなす心を形にしたものでもありました。限られた人しか食料を満足に得ることができなかった時代、宴の席で出された貴重な料理は、お客様にとって大変喜ばしい贈り物だったと考えられます。 江戸時代になると、引出物として贈る品物も多様化しました。鰹節や昆布、砂糖などの日持ちのする食料品が選ばれるようになりました。さらに、明治時代以降は、食器やタオルケットなどの日用品も贈られるようになりました。 現代では、カタログギフトや体験ギフトなど、様々な種類の引出物があります。お客様の好みに合わせた品物を選べるようになったことで、より感謝の気持ちを伝えやすくなりました。祝いの席でいただいた料理を分け合うという、古来からの感謝の気持ちと分かち合いの精神は、現代の引出物にも受け継がれています。結婚式には欠かせないものとして、引出物は、感謝の気持ちを表す大切な贈り物であり続けています。
結婚準備

結婚祝いのお返し、感謝を込めて

結婚祝いのお返しは、いただいたお祝いに感謝の気持ちを伝える日本の美しい習慣です。日ごろお世話になっている方々から、人生の大きな節目である結婚をお祝いいただいた際に、その感謝の気持ちを伝える大切な役割を担っています。 特に、結婚式に招待できなかった方々からお祝いをいただいた場合には、お返しの意味合いはより一層深まります。結婚式という特別な場でおもてなしができなかった代わりに、お祝いをいただいたことへの感謝と、これからも変わらぬお付き合いをお願いしたいという気持ちを込めてお返しを贈ります。直接お祝いの言葉を伝える機会がなかったとしても、心を込めた贈り物は感謝の思いを伝える大切な手段となるのです。 お祝いの品物を受け取った側は、贈り主の温かい気持ちを感じ、喜びを分かち合えたことを実感します。お返しを受け取った側も、贈り主との繋がりを改めて確認し、今後の関係性をより深めることができるでしょう。お祝いをいただいた金額の半額程度の品物を選び、感謝の言葉とともに贈ることが一般的です。 お返しには、感謝の気持ちを表すという意味以外にも、いただいたご厚意に対する返礼という意味も含まれています。いただいたお祝いは、新しい生活を始めるための資金として役立てられますが、お返しをすることで、一方的な贈与ではなく、お互いの気持ちのやり取りが生まれ、より温かい人間関係を築くことに繋がります。 このように、お祝い返しは単なる形式的なものではなく、人と人との繋がりを大切にする日本の文化を象徴する大切な習慣と言えるでしょう。これからもこの美しい習慣を大切に受け継いでいきたいものです。