地域差

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結納

結納品の品数:意味と地域差

結婚の約束を正式なものとする儀式、結納。古くから日本で大切にされてきた伝統文化の一つです。結納では、男性側から女性側へ贈り物「結納品」を贈ります。そこには、両家の絆を深め、これから始まる結婚生活の幸せを願う気持ちが込められています。 この結納品ですが、地域によって種類や数が異なることが特徴です。数に関しては、一般的に奇数が選ばれます。これは、偶数は割り切れるため縁起が悪いとされ、反対に奇数は割り切れないことから、永遠に続くという意味合いを持つからです。奇数の中でも、一番大きな数字である九は「久」に通じることから、特に縁起が良いとされています。 結納品には様々な種類があり、代表的なものとしては、目録、長熨斗、金包、友白髪、寿留女、子生婦、勝男節などがあります。目録は、贈る品物の種類や数量を記したものであり、長熨斗は、贈り物につける飾りであり、喜びを表すものです。金包は、結婚式の費用の一部として贈られるものであり、金額は両家で話し合って決めます。友白髪は、夫婦が共に白髪になるまで仲良く暮らせるようにとの願いが込められた白髪に見立てた麻の繊維です。寿留女は、女性がいつまでも若々しく美しくいられるようにとの願いが込められた海藻です。子生婦は、子宝に恵まれるようにとの願いが込められた昆布です。勝男節は、男性が強くたくましくあるようにとの願いが込められた鰹節です。 これらの結納品は、一つ一つに深い意味があり、両家の繁栄と末永い幸せを願う気持ちが込められています。現代では簡略化されることも多い結納ですが、伝統的な儀式を知ることで、結婚の意義を改めて考える良い機会となるでしょう。