
チャペル挙式:憧れのキリスト教式結婚式
日本では『キリスト教式』の結婚式というと、ホテルや結婚式場のチャペルで行われるものがほとんどです。実はキリスト教には大きく分けて、カトリックとプロテスタントの二つの宗派があり、それぞれ教えや儀式の内容が異なります。しかし、近年の日本では、宗教的な意味合いよりも、チャペルで執り行われる荘厳な雰囲気や、純白のウェディングドレスをまとった花嫁姿、聖歌隊の美しい歌声などへの憧れから、キリスト教式を選ぶ人が増えています。必ずしもキリスト教徒ではなくても、憧れの結婚式を実現するためにチャペルでの挙式を選ぶカップルは少なくありません。
キリスト教式の結婚式では、牧師先生の前で永遠の愛を誓います。まず、新郎新婦はバージンロードを歩き、祭壇の前に立ちます。バージンロードは、新婦の人生を表しており、父親と歩くバージンロードはこれまでの道のり、新郎と歩くバージンロードはこれからの人生を象徴しています。祭壇の前で、牧師先生は聖書の言葉を朗読し、結婚の意義や大切さについて説きます。そして、新郎新婦はお互いに結婚の誓いを立て、指輪を交換します。誓いの言葉は、「健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか」というものです。指輪の交換は、永遠の愛の証として行われます。その後、結婚証明書に署名し、二人は晴れて夫婦となります。参列者からの祝福の歌や演奏、フラワーシャワーといった演出も人気です。
このように、現代の日本のキリスト教式は、必ずしも信仰に基づいたものではなく、どちらかというと文化的な儀式として捉えられていると言えるでしょう。古式ゆかしい伝統的な儀式に則って執り行われる神前式や、自由度の高い人前式と並んで、多くのカップルに選ばれる人気の結婚式スタイルとなっています。