
結婚式の要、司婚者とは?
結婚の誓いを立て、夫婦としての新たな門出を祝う結婚式。人生における大きな節目を彩るこの祝いの場で、式を円滑に進め、厳粛な雰囲気を保つ重要な役割を担うのが司婚者です。司婚者は、結婚式の形式によって担う役割や選ばれる人が異なります。
例えば、教会で行われる教会式では、牧師が司婚者を務めます。聖書の言葉を引用しながら、神の御前で永遠の愛を誓う二人を導きます。厳かな雰囲気の中、二人の結婚を祝福します。一方、神前式では、神職が司婚者となり、日本の伝統的な儀式にのっとり、神様の前で夫婦の契りを結びます。古式ゆかしい雰囲気の中、二人の末永い幸せを祈ります。
これに対し、人前式や仏前式では、司婚者の選択に比較的自由度があります。人前式は、宗教にとらわれず、列席者全員に結婚の証人になってもらう形式です。そのため、新郎新婦と親しい友人や恩師、あるいはプロの司会者などが司婚者を務めることが多く、二人の門出を心温まる祝福で包み込みます。二人の人となりをよく知る司婚者だからこそできる、心のこもったメッセージやエピソードは、式に深みと感動を与えます。仏前式では、故人の霊前で結婚を報告し、先祖の加護を祈る儀式です。通常は僧侶が司婚者を務め、読経や焼香など仏式の作法にのっとり式を進めます。
このように、司婚者は結婚式の形式に合わせて選ばれ、式次第を滞りなく進める大切な役割を担っています。式の流れを把握し、適切な言葉で場をまとめることで、新郎新婦だけでなく、列席者全員にとって忘れがたい一日となるよう貢献しているのです。