既製服

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服装

プレタポルテ:高級既製服の世界

「着る用意ができた服」という意味を持つ言葉の由来を探ってみましょう。この言葉は、フランス語の「プレタポルテ」から来ています。フランス語で「プレタ」は「用意ができた」、「ポルテ」は「着る」という意味で、合わせて「着る用意ができた(服)」、つまり「既製服」という意味になります。 フランスでは、この言葉は一般的な既製服を指す言葉として広く使われています。しかし日本では、少し違った意味合いで使われています。高級既製服を指す言葉として、より限定的な意味で使われることが多いのです。 「プレタポルテ」と対比される言葉に「オートクチュール」があります。オートクチュールは、お客さま一人ひとりのために採寸を行い、注文を受けてから作るあつらえ服です。一方、プレタポルテはあらかじめ決められたサイズで生産される既製服です。プレタポルテは、オートクチュールのように完全な個別対応ではありませんが、大量生産の服とも違います。特定のお客さまのためではなく、不特定多数の人に着てもらえるよう作られています。そのため、オートクチュールよりも手に入れやすい価格で販売されていることが多いです。 このように、「プレタポルテ」という言葉は、フランスと日本ではその意味合いが少し異なり、高級既製服としてのイメージが定着しています。手軽に洗練された装いを手に入れたいという人々に、広く選ばれている服なのです。