
サムシングブルー:幸せを呼ぶ青の魔法
「サムシングブルー」とは、西洋の結婚式で花嫁が身に付ける「サムシングフォー」と呼ばれる四つの縁起物のうちの一つです。この四つの品を身に付けることで、花嫁は幸せな結婚生活を送ることができると言い伝えられています。「サムシングフォー」にはそれぞれ意味があり、「サムシングオールド(古いもの)」は祖先とのつながりや伝統を、「サムシングニュー(新しいもの)」は未来への希望や新たな門出を、「サムシングボロウ(借りたもの)」は友人や家族との絆を象徴しています。そして「サムシングブルー(青いもの)」は、花嫁の清らかさや貞節、誠実さを表すと言われています。
サムシングブルーの「青」は、聖母マリアの象徴色であり、純粋さや誠実さを表す色として古くから大切にされてきました。その歴史は深く、古代ローマ時代まで遡ると言われています。当時、青色は真実や信頼を表す色とされ、花嫁が青いものを身に着けることで、夫への変わらぬ愛を誓うという意味が込められていました。この習慣は時代と共にヨーロッパ各地に広まり、現代のサムシングブルーの習慣へとつながっています。
サムシングブルーとして選ばれるものは様々です。ガーターやリボン、アクセサリー、花など、さりげなく青色を取り入れるのが一般的です。中には、ドレスの裏地に青い布を縫い付けたり、ネイルに青色を使う花嫁もいます。また、ブーケに青い花を忍ばせることで、サムシングブルーの意味を込めると共に、見た目にも美しいアクセントを加えることができます。
サムシングブルーは、単なるおまじないではなく、花嫁の幸せを願う人々の思いが込められた、伝統と歴史ある大切な習慣です。花嫁はサムシングブルーを身に付けることで、周りの人々に祝福されていることを実感し、幸せな未来へと歩み出すことができるでしょう。